「よかった。
ケガしたらホントに大事だよ。」


しばらく無言で歩く。



「ねぇ、穂衣。
いじめられてない?」



ビックリして横を向く。



いつものニコニコ笑いだけど、真剣だ。



「そんなコトないよ?

…なんで?」



最後だけ不安を滲ませたのは否定出来ない。



「別に?
最近、青山さんが穂衣に送る視線がおかしいし、やたらと僕に穂衣にいじめられた、とか言いにくるし。

まぁ、穂衣に限って人いじめるなんてあり得ないから信じてないけど。」



最後に付け足された言葉にジーンとくる。