「お前誰」
そう言ったのは俊。
一応疑問の言葉なんだけど、はてなマークがつかないくらい無表情。
まぁこれが通常モードなんだけど。
「菜留のこと知らないとか何?」
いや、そこ!?
「私そこまで有名じゃないんだけど⋯⋯。知らなくて当たり前じゃん!」
しかも私はそこの女の子のことを知らないわけで。
そしたら、そこの女の子も私のこと知るはずないもんね。
逆に私の名前知ってたら、褒め讃えたいくらい。
まぁ、クラスの子とかは知ってるだろうけど。
てか知ってもらってないとクラスの中で過ごせないよ!私!
私、一応覚えてるもん!クラスの人たち!

