いやー。そんなこと言われても⋯⋯。
逆に私はここの雰囲気悪くなるから楠さんにはここに来て欲しくなかったというか⋯⋯。
そんなこと絶対に言えないけれど。
怖いもん。
「ってか、さっきから思ってたけど、誰?」
遂に我慢の限界が来たらしい美咲は楠さんに問いかける。
うん。我慢の弱い美咲にしては頑張ったと思うよ。
まぁ、視界の端にうずうずしてる美咲を見てたけど。
「あなた私のこと知らないの?」
いや、普通知らないからね??
前この部屋に来てなかったら私でも楠さんの存在すら知らなかったし。
てか、転校生なんだし、美咲とは初対面なんだし、知らないのは当たり前のような気が⋯⋯。

