雨降る日

風月先生が近くの椅子に腰掛けて私の手を取った

「優乃ちゃん、この傷はなに?」

先生は唐突に質問を始めた

手首には、5本の自傷行為の跡があり、まだ血が固まったばかりで傷跡は赤黒い血と傷が痛々しく残っていた

その場にいた看護師と医者の視線がその傷に集中した