近くで足音が止まる

「優乃ちゃん、ゆっくり息をしてごらん、楽になるからやってみよう」


足音の正体は、家族の主治医でもある風月 遥斗先生だった

風月先生に言われたとおりに、ゆっくりと息をしようとした、でもそれは叶わない

「焦らないで、気分が悪いとか、寒気がするとかある?」

息をできないのが辛くて、気分が悪いことを忘れていたが、風月先生に言われて、思い出した。

そして再び吐き気が襲ってきた

でも、この辛さを風月先生に伝えることができなくて、焦ってばかりだった


けれど先生は、ちゃんと分かってくれていた