家の中は、血の海

壁も廊下も血が飛び散り家の中は赤く染まっていた

血の匂いが鼻につき、気分が悪くなり口を押さえてその場にしゃがんでしまった

「ごめんね、辛いよね」

申し訳なさそうな谷野さん

私はそれの言葉に首を横にふり続ける事しかできなかった

谷野さん達は心配そうにずっと私を見ていた

少し血の匂いになれてゆっくりと立ち上がった
「すみません。」
私のか細い声が宙に消えていった
「大丈夫だよ、謝らなくても」
笑顔で言われ、少し安心した
私の声は谷野さん達にはしっかりと聞こえていた
次の言葉は出なくて、頭をコクリと縦にふった