あれから私は会長を起こし、「送る」といってくれた彼のご好意を丁重にお断りし、1人で帰った。 ところがその帰り、なんと私は紗枝ちゃんに出くわしてしまったのだ。 「あれ?」 「え?…あっ、紗枝、ちゃん……?」 初めてしっかり話すのにいきなり紗枝ちゃん呼びしてしまったけど…。 「桃杏ちゃんだったっけ?透矢の…」 「あ、はい!そうです」