「あの、今日はどこ行くんですか?」

「南桜岡のショッピングモール。生徒会でちょっと買うものがあるからついでに」

「……もう、私は生徒会の二の次ですか?」


ガタンゴトンと揺られる私達。
デートなのに、悪びれもせずについでって言ったこのイケメン悪魔…!!



「めんどくさいからいじけんな」



でもこの怪しさを含んだ笑みには勝てそうにもなくて、私はもっといじけそうになった。


「南桜岡のショッピングモールならわざわざ私の駅まで迎えに来ることなかったのに……」

「…降りるぞ」


有無を言わさず私の手を取って前を歩く会長に、どうしようもなく好きが溢れ出しそうになった。