とろけた顔をした女子生徒が私の他にもたくさんたくさん。
みんな、壇上にいる生徒会長の虜です。



「…………以上です」


はっ…終わった!!
今年一番の拍手を会長に送り、みっちゃんにも無理やり手を叩かせて、先生の指示に従って教室に戻った。



「じゃ、このまま解散〜」

いや、さっきまでの会長と比べてこの適当さよ…。
そんなところも嫌いじゃないよ、先生!



「桃杏〜、一緒に帰ろ〜」

「うん!」


そう、会長と毎日帰っている訳では無いのですもちろん。
なんてったって、彼は忙しいからね…


だけど、みっちゃんと一緒に帰りながら夏休みの計画を立てたりするのも結構楽しい。


「で?もうすぐ夏休みだけどどっか行ったりしないの?」

「うーん…、会長忙しいしまだデートだってしたこと…ないし…」


どんどん自信がなくなって、語尾が小さくなってしまう私。