「邪魔になりそうだから俺行くわ、じゃあ」
えっちょっと待って…
そう引き止める前に颯爽と歩き出してしまった弟の背中を静かに見送る。
「あのわざわざありがとうございます好きです夢じゃなくて良かったです」
「ん、いろいろ詰め込みすぎだから行間あけて」
……そんな冷静なツッコミすら愛しく感じる。
そこから学校まではやっぱりあっという間で、学校に着いてからは2人バラバラに教室まで向かった。
なぜかと言うと、昨日告白した時に2人の関係は内緒、と決めたから。
私は会長ファンに呪い殺されなくて済みそうでホッとしたけれど、やっぱり少し複雑で。
かと思えば迎えに来てくれたり……会長の考えていることはまだまだ掴めない。

