本性は把握済み。




みっちゃんの顔を思い浮かべながら、2人で乗り込んだ電車内。
帰宅中の学生がちらほらいて、あまり混んではいない。



「見て、あの人めっちゃかっこいい」

「あの人知ってる、友達が通ってるとこの生徒会長だよ」


ひそひそと行われている噂話に、つい耳を傾けてしまう。

他校の生徒にまで知られてるとかちょっとした有名人じゃないですか…
その人の隣にいる私って…一体どう見られているんだろう。


「え、じゃあ隣の女の子は?」

「彼女はいないって聞いたけど…出来たのかな?」


どうやら、彼女に見えるらしい。
いや実際彼女なんだけど………客観的に見てそう受けとってもらえる嬉しさは計り知れないから。

…どうしよう、ここ最近で2番目に嬉しい。1番はもちろん付き合えたこと、なんて。