ギィィっと重たいドア。
このドアと共に私は新しい世界を開くような気分だった。



「佐藤さん」

「あっ、佐伯くん」


私より先に来ていた彼。

いつもは”生徒会長”なのに”佐伯くん”なんて読んでしまった私はかなり、緊張している。


「ごめんね?急に呼び出して…」


そっと会長の顔を見上げる。

……やっぱり背、高いなぁ。


「大丈夫だよ、どうしたの?」


すぅーっとゆっくり息を吸う。
もう、ここまで来たら言うしかない。


当たって砕けろ、モモ。



「す、きです。佐伯くんのこと。」