肩を揺らしながら乱れた呼吸を整えようとする総司の足下には血溜まりが出来て居た。 「な…なん……んんっ?!」 悲鳴を上げそうになった私の口を総司は勢いよく押さえつけた。 私の口を覆う大きな手から漂う血の臭いにこれが現実なのだと感じさせられる。 「誰にも言うな。言ったら…例え雪だろうと斬るから」 それだけ言うとゆっくりと総司は手を離した。 私から離れようとする総司の着物を反射的に掴むと縋るように言う。 「もう戦わないで!」