白装束に身を包んだ山南さんを見て涙が溢れるがギュッと目を瞑って堪える。 山南さんの後ろでは刀を握った総司。 まだ心の中では死なないで、と山南に訴え続ける私がいる。 このまま山南さんの腕を掴んで屯所を出たかった。 でも、きっとそんなことをしても山南さんは逃げてくれないんだろうな。 「本当に、酷い人…」 私の小さな呟きを拾った山南は私を見て一瞬だけ微笑んだ。