しかし、そんな私達の淡い期待を打ち砕くかのように総司は山南さんを連れて帰ってきた。 「山南敬助…あなたに切腹を命じるっ……」 「はい」 勇さんの悔し気に歪んだ顔とは対照的なとても穏やかな笑みだった。 これが、死を覚悟した人の顔なのだろうか。 「何で…こんなことを……」 目にいっぱいの涙を浮かべながら平助が聞く。 「もう、疲れてしまったんですよ」 どうして気づかなかったのだろう。 山南さんがここまで追い込まれている事に。 私達は彼の近くにいたのに。 心は遠く離れていたのだろうか。