「お代ならもう藤堂はんに頂きました」 「………とっても申し訳ありませんがお金は平助に返してくれませんか?」 「まぁ。ほんまに失礼な子やな」 どうしても着物を貰うのが申し訳なくて返金を求めるとさっきまで商人らしい笑顔を浮かべていた女将からスッと笑みが消えた。 それもそうだ。 一度払ったお金を返せと言っているのだもの。 怒って当たり前だ。 「殿方からの贈り物を受け取らない女子は失礼どす」 しかし女将が怒っていたのはお金のことではなかった。 その事に驚き私は目を大きく見開いた。