「学校であんなことするもんじゃないよね。見たくもなかっただろうし……ゴメンね」
「え、いや、えっと、」
「実は朝、初めて会った先輩に突然迫られてね……」
「そ、そうなの……?」
イケメンは、かなり傷心した顔でコクリと頷く。
……なんだ、そうだったのか。
だったら、このイケメン様も被害者ってこと? イキナリ迫られるって中々凄いけど、確かに女の人から積極的に腕を回していた気がする。
そんな話聞いたら、自分の中の良心が動き出すに決まってる。
「全然大丈夫だよっ!ちょっとビックリしたけど……。ていうか、やっぱりカッコいいと大変なんだね…。私にできることあったら何でも言って…?」
めちゃくちゃ心優しいワタシ!
ちょっと自分に酔いながらもそう言い終わった後、イケメンの顔がニヤリとゆがんだ。
「…ふぅん、何でもしてくれんだ?」
…………エッ?