デートの日にちは12月24日。

クリスマスイブ。

今までは、郁也が私の家に迎えにきてくれていたけど、少し遠い駅近のイルミネーションスポットに行くことになったので、当日は私の家に近い駅で待ち合わせになった。


『待ち合わせ』というのは、自分でも情けないけれどまだ慣れない。どうしても、あの日のことが頭に浮かんでしまうから。


でも……信じてるから、郁也のこと。


『じゃあ、ここで待ち合わせでいい?』


そう訪ねられた時。

『うん!』

と、迷いもなく答えられる私がいた。

真っ赤な包装紙に、緑のリボン。まさに「クリスマス」って感じのラッピング。郁也のプレゼントにはマフラーを買ったんだ。

深い青色の、タータンチェック。気に入ってくれるかはわからないけど、郁也に似合うってそう思ったの。

買い物に付き合ってくれた舞は、プレゼントを選ぶ私を見て『林檎が幸せそうでよかった』って笑ってくれた。

自分用の、色違いの赤いマフラーも一緒に買ったりして。お揃いっていうのはサプライズ。

当日着る服も、舞に見立ててもらった。

準備は満タンで、こんなに楽しみにしてる自分に自分で驚いてしまう。


好きな人と過ごす、初めてのクリスマス。