大切な友達

朝。

大きいあくびが出た。
あっ、と声が漏れる。

「そうだ!今日美里に会う日だ!」

部屋には誰もいないのにひとり呟く。

「優!はやく起きなさい。支度はしてあるの?」
1階からお母さんの声が聞こえた。
「起きてるー。今から支度するんだから急いでるの」
「はやくしなさいよー」
「分かってるって!」

顔を洗って、再び部屋に戻ってきた。
時計を見るともう8時近い。