翌日の放課後、いつもならとっくに校門前に迎えに来てくれてる彼方がまだ来ない。


どうしたのかな…


ブーッ__


あ、李斗さんからだ。


「もしもし、李斗さん。どうしたんですか？」


「仁奈が、誰かに連れ去られた」


「仁奈さん…が」


「あぁ。今彼方たちみんなで必死に探してるけどまだ見つかんねーんだ。とりあえず玲ちゃんのことは俺が迎えに行くからもうちょっと待ってて」


「分かりました…」



十分後__


「玲ちゃん！」


「李斗さん！仁奈さんは？！」


「まだ見つからないんだ…」


「そんな…彼方は」


「あいつは相当辛いだろうな。とにかく今日は危ないから家に送る」


その後のことはよく覚えてなくて気づいたら自分の部屋にいた。


仁奈さん…大丈夫かな。



その翌朝、李斗さんから仁奈さんが見つかり今病院にいると連絡がきた。


急いで病院に行くとそこには首に包帯をまき眠っている仁奈さんがいた。


昨日の昼すぐそこだからと一人でコンビニ行った仁奈さんは、その帰りに見知らぬ男に知らない倉庫に連れ去られ大勢の男達に襲われたらしい…


彼方に知られたくないと思ったのか、自分の部屋に手紙を残し自殺を図ろうとしたとのこと。