「好きだよ?ひなちゃんのこと。ひなちゃんしか見えてねーし。」


そんなに優しいこと言わないで。


私は最低な子なの。



「だとしても私、矢吹くんのこと初めから嫌いだし。お願いだからもう私に構わないで!」

「………」

矢吹くんは何にも言わない。
だけどーーー


「……わかった。今までごめんね、ひなちゃん。」



ポンっと私の頭に手を置くと、悲しそうな笑顔を浮かべ教室を後にした矢吹くん



「ぅっ……」


涙が止まらなかった。