「ひな子。」


「んっ?」


少し私から体を離した翔くん。


「来年も……この先も……お前しか見えないから。」


もぅっ……また私を泣かせる。


「そ、そんなの……私だって、翔くんしか見えないよっ……」


涙が滝のように溢れ出てきて、翔くんの体に顔を埋めた。


「ふっ、可愛い。」


「ふぇんっ……翔くんのバカァ……」


涙って嬉しすぎても出るんだ。


愛しすぎても出るんだーーー。