「そういえば、どこ行くか聞いてなかったね?」


「まだ内緒。」


翔くんは人差し指を唇に当てる。


その仕草がかっこよく見えて、また心臓の鼓動が跳ねた。


翔くんっていちいち反則すぎるんだよね


隣に歩いてる私が恥ずかしい。


こんな地味彼女で。


「ひな子。」


「え?」


「髪とか普通でいいから。」


「えっ⁉︎似合わないかなぁ?」


一応、クリスマスだから髪型ちゃんとアレンジしてきたのに。


毛先だけ巻いて、編み込みというものにしたんだ。


おかしい。


ちゃんと鏡でチェックしてきたのに