「ふぇっ………」


糸が切れたみたいに千尋くんの腕の中で泣きじゃくる。


「ひな子は可愛いよ。だから安心しろ」


「ち……ひろく……」


ごめん、千尋くん……


わたしが可愛いって言ってもらいたいのは……翔くんだけなんだ。


可愛いって思ってもらいたいのも
翔くんだけ。


でも、もう翔くんとは終わり。


わたしと翔くんは何の関係もなくなってしまった。


「な、ひな子。放課後マジでデートしねぇか?」


突然の千尋くんの提案。


放課後…


千尋くんとデート?