ぎゅっと矢吹くんはわたしを閉じ込めた


甘い匂いにクラクラする。



「ひな子が好き。」


「っ⁉︎」


反則すぎるよ……


いきなり呼び捨てにするなんて。



「ず、ずるいよ。矢吹くん。
呼び捨てにするなんて言わなかったよね」


わたしは真っ赤な顔を隠しながら言った


「ひなちゃんが可愛いすぎるのが悪いんじゃん。」


「もうっ。矢吹くんのバカ。」


わたしたちはお互い笑い合った。


幸せってきっとこういうことを
言うんだ。



野村ひな子……



彼氏できました。