わたしが階段を上がると、すぐに
千尋くんの部屋のドアが見えた。


ーーーガチャ。


ドアを開けると、シンプルという言葉が似合う白で統一された部屋が見えた


本棚と机、ベッド以外は特に
目に入るものは見当たらない。


「ひな子ー、お待たせ。」


「千尋くん。」


後ろから声をかけられ、振り返ると
2つのコップを乗せたおぼんを持った千尋くんが立っていた。


「千尋くんの部屋は相変わらずシンプルだね。」


「そう?俺からしたらひな子の部屋はゴチャゴチャしすぎだと思うけど。」


「そうかなぁ?」


私の部屋は千尋くんのシンプルな
部屋とはかけ離れたもので、黄色で
統一されている。


黄色いものの正体はひよこグッツである