久しぶりに会えることが誰もが楽しみにしてここへ来て、期待してた通りに懐かしくて楽しくて…だから、みんな終始笑ってて…

私だけが10年間取り残されたような気分で
私の心だけおいてきぼりになっていた…


あの頃は子供過ぎてクラスでの自分のイメージや照れ隠しで何も言えなかったけど

今は大人になったぶん経験が邪魔して
また何も言えない。

この10年間を知ったところで
この10年間を取り戻せるわけじゃないし
私には何も出来ない。


もしかしたら約束の日、
ベンがどうしてたか
あの頃、ベンが私のことをどうみてたか。

今日でスッキリするのかって、期待してた。


「今でも好きだよ。」なんて
もし言われたら…どうしようか。
なんて期待もしてたのかもしれない。


長い綺麗な指に光る指輪に、
私を【知らない】と言ったベン…
未来が言葉を飲み込んだことも、
シュミレーションと違い過ぎて、
私の心は今日中に整理整頓するのは難しそうな気がした。




そして、同窓会は滞りなく終わった。