2月も終わる頃。

未来と祐介と千秋の3人が
同じ高校に受かった知らせを聞いた。


私も無事地元の高校に合格通知をもらい
残す大イベントは卒業式だけだった。


ベンは高校はどうしたんだろう。
未来達からは、ベンの話は聞くことはなかった。


でも
自分からは聞けないや。

本当はベンへの気持ちごと忘れてしまいたい約束。

でも忘れてしまったらベンとの繋がりがなくなってしまう…

こんな矛盾な葛藤を毎日続けちゃうんだよね


好きをやめたら、約束も気にならないような気がして、極力ベンの話題にならないようにしてしまう私がいた。



3月10日卒業式。


こっちの高校では県外に出て行く子が多いせいか号泣する子が続出していたけど
私は全然泣かなかった。


この学校への思い入れが
みんなより少ないからかな…。
それとも
卒業式よりも大切な日があるからかな。


卒業後は、友達と会うわけでもなく
とくにやることもなくて
ただ、ひたすらあの日を待っていた。








そして、あの約束した日付が来る。



3月25日。時間は15時。


ベンは覚えてるのかな?


私だけが約束した。
て、思ってるかもしれない…。

もしかしたら、何気なく言っただけかもしれない

そう、私だけが本気にしちゃって…
本当は冗談だったのかもしれない。

約束が本物だと信じている反面、
半信半疑でマイナスな事ばかり考えてしまう



正直、昨日は眠れなかった。
それがなぜなのか自分で良くわかっていた。

待ち遠しかったはずなのに、
この日が来てしまったら、
ベンとの関係が
これで終わってしまう気がして…
朝を迎えてしまうのが怖かった。

ベンが現れなかったら?て考えたら
行くべきかどうか迷った。