もうすぐ春が来る。
今日のこの1日がとても大事で愛おしい。


来年のクラス替えの話。
来年の修学旅行の話。
高校の進学先の話。

どれをとっても、私は話に入れなくて
それでも周りに悟られないように明るく振る舞った。

その度に、辛くなって…心の中で泣いてたんだ。




3月23日。

終業式まで残り1週間。
帰りのHRの時間に担任の先生が私を教卓の前は呼んだ。

この時がついに来てしまったんだと思った。

先生の話は、
私の予想通りで
4月からは私がこの学校には居ないという事。


クラス中ドヨメキがした。


未来と千秋ったら、また泣いてるんだから。



ベンはどう思ったかな?



期待する半面
ベンの顔を見るのが怖かった。



でも…気になる。


ベンは今どう思ってるの?




結局、ベンの表情を見る事が出来なかった。