「姉ちゃん。なにか手伝おうか?」

「颯太ありがとう。じゃ、そこにある野菜切ってもらっていい?」

次男である颯太の部活がない日はこうして私の手伝いをしてくれたり妹達の面倒をよく見てくれる。

「ふふ。」

「なんだよ姉ちゃん。」

「いや。颯太もこの前までは沙羅と一緒に疾風や私の後ろをついて歩く子だったのに、大きくなったなと思って。」

「俺だって中学生だよ。いつまでも2人の後ろをついて歩くだけじゃねぇし。成長だってするっつーの。」

「はいはい、そうだね。」

颯太を小さい頃からずっと見てきた私にとっては弟の成長がうれしくてしょうがない。

「それより姉ちゃんさ、いつも仕事が終わったらすぐに家に帰ってくるけどさ、仕事の付き合いとか大丈夫なわけ?」