「はぁ」


「なーにため息ついてんだよ。」

「須佐。」

ため息をついてる私に声をかけてきたのは、同期の須佐稜馬(すさりょうま)。

「またなんかやらかしたのか?」


「またってなによ、またって。」

同期の須佐は入ってすぐの研修会で仲良くなった男。

私の所属する企画部ではなく、わが社の花でもある営業部の期待のエース。

噂では出世コースまっしぐららしい。


「いや、いつもそそっかしいおまえのことだから。」

「そんなことないし.....。」