誰がやる~?


おまえがやれよ~。


案の定、他力本願な声が教室中に飛び交う。


先生もおかしいよねぇ~。


だいたい、自ら志願してくれるような人が居れば、今更実行委員決める必要無いし。



こういうときは、くじ引きとか推薦とかで半強制的に決めて、さっさとわたしを解放してよね~。



なんて思いながらため息をついてると、


「ハイハイ~! 俺やるよっ」



やたらに元気な声が辺りを静まらせた。


「じゃあ頼むな、樹野」



クラス中の視線を集めた樹野くんは、何故か満足そうな笑顔を浮かべて教室を見渡してる。



さすが人気者の優等生……。



みんなの嫌がる役だって自ら買って出ちゃうのね~。


半ばバカにしたように、

でもこれで話し合いが終わることに感謝しつつ、わたしはカバンの取っ手を握った。


残った一つの枠を賭けて女子たちは、我先にと急に立候補を始めた。



時間の問題。


これでジャンケンでもくじ引きでもしたらSHR終了。



さぁ、今日は何のケーキ食べようかなぁ~。



「先生。俺、推薦していい? パートナーは自分で決めたい」