「すみませーん」



軽い謝罪、心がこもっていない
この女…なんなのっ!


『上の者から話、きていませんか?』



横峰部長は話すと言ってくれたし
それに、昨日
就業時間前にこっそり教えてくれた



「話したから。業務に支障出ないようにって言っておいたから…悪かったな」



だから、安心しきっていた



「どうして私が貴方から指図されなきゃならないんですか?」




まさかの言葉に目が点になる
はい?
総務の仕事、ですよね?
他の部署もそうしていますよね?

もう呆れて何も言えない
部長は本当に話してくれたのだろうか
怒りを通り越して
とても冷静な自分がいる
が、身体は正直だ
沸騰でもしているかのように熱く
握った手が汗ばんでいる