しまいには
本当に提出したのか、と疑いをかけられた
イライラが募り
内線で済む話が
こうして出向いたわけだ
『早く処理してください。でなければ上の者へ報告しなくてはならなくなりますよ』
「そうしてください」
その言葉にハッとする
彼女はこれが狙いだったのか、
横峰部長と話したいがために私のを?
うふふ、と
ポケットからコンパクトを出し
化粧崩れがないかチェックを始めた
どうぞ、と
内線の電話機を前に出されたが
私は再度、処理をお願いし
総務を後にした
「田畑さん、捕まって良かったですね」
彼女の笑みにゾッとする
なぜ知っているのか…
内密に、と一般職員には知られていないはず

