『プライベートの事を仕事に持ち込まれると、とても困るんだけど…。仕事なんだから、きちんとやってください』



イライラする気持ちを抑えながら
書類をカウンターへと置いた
目の前の彼女は私を睨みつけている

私が何をしたというんだ



私が提出した書類や
私の捺印が押された書類が
なぜか一向に上がってこない
総務への書類だから
急なものはないが
いつもならどんなに忙しくても
2日もあれば通されるはずが
1週間経っても通らないのだ



「こちらも暇じゃないので、順次やってます」



そんなはずはない
里奈が提出した書類は
私より後だった
それが2日前に通っていたのだ
内線で確認しても
忙しいの一点張り