じーっ、と田畑さんを見つめていたら
フッ、と笑った田畑さん
「怖いな、笹倉さん。そんなに怒らないでよ」
田畑さんの雰囲気が変わった
一歩ずつ近づいてくる田畑さん
何をされるかわからない恐怖で
足がすくんでしまって動けない
「僕が何かしました?」
証拠はあるんですか、と聞いてきた
私は誰かに引越しの事を言ったかを聞いただけ
明らかに何かを知っている
『あんな事をして、何が楽しいの?』
昨日、郵便受けに落とされた物
それは私の部屋から盗まれた下着と写真
あの日のシーツと同様、汚されていた
クククッ、と喉を鳴らす
田畑さんは前髪をかき上げ
喜んでくれたかな、と
ふざけた言葉を口にしてきた