目を覚ますと見慣れた天井
もう少し眠りにつきたい
そう思って身体を縮こめ
もう一度、目を閉じると
何かに引き寄せられた

目を開くと目の前に亮平さん



「おはよ」


『…おはよう』



いつもと変わらない朝なのに
なぜか恥ずかしくなる
そして
とても幸せな気持ちになった


『亮平さん…、今度の休みに帰省してもいい?』


「あぁ。ゆっくりしてきたらいいよ」


『ううん。亮平さんも一緒に…お姉ちゃんの御墓参りに行きたいの』



そういうと
亮平さんは驚いた顔をしたが
すぐ、一緒に行こう、と言ってくれた

お姉ちゃんが亡くなってから
一度もお墓には行っていなかった
行っても意味がないと思っていたから