公園のベンチに座り
終始ぼーっ、としていた
何人もの警察官の人が行き交い
中には私服の警察の人もいた
パトカーが赤いライトを回している
事件なんだ、と他人事な気分
「大丈夫か?寒くないか?」
隣に座り私を抱き寄せる亮平さん
心配そうに覗き込んでくる
『亮平さんこそ、寒くない?私は大丈夫だから上着、着て』
肌寒い夜なのに
亮平さんはワイシャツ姿
上着は私を包み込んでいる
「俺は大丈夫だよ」
グイッと私を引き寄せ
私の手を握ってくれた
『いつになったら帰れるのかな?帰ってシャワーを浴びたい』
「そうだな、聞いてくるから待ってろ」
亮平さんは近くにいた警察官に話しかけた

