「あなたを狙った犯行かもしれません。あなたに好意を抱いている人、かもしれませんので、何かあればすぐ連絡してください」




ぺたっ、と部屋の真ん中に座る
警察の人が残した言葉に心当たりはない



「大丈夫か?」



大丈夫なわけない
これからどうしたらいいの?



『…部屋、片付け、なきゃ』



片付けるにしても
誰がわからない人が触った衣類なんて
身につけたくない

クッションだって、
なんならベッドだって捨てたい
いや、捨てる
布団も全部捨てる…
だって、ソレがかけられているのだ



私に好意を抱いている人?
全くわからない
気持ち悪い…
そう思ったら
胃の中が逆流してきて
急いでトイレへと駆け込んだ