姉を思い出していたのか
もしかしたら
これが日常なのかわからない
父も母と同様なのだと思った

静かにドアを閉め
自分の部屋へと戻る

もうこの家には
私の居場所なんてない
そんなのわかっていた
この家を飛び出してから
帰るつもりなんてなかった
もちろん、結婚する気もなかった


こんなことなら
亮平さんに出会わなければよかった…
そしたら
こんな思い、しなくて済んだのに…


着替える気力もなく
ベットへと倒れ込んだ


明日、亮平さんの元へ
二人の部屋に帰る
そして、ちゃんと話そう

そう決めた時には
私の中である決心がついていた

全てを話し
全てを聞き
全て、なかったことにしようと。