ガチャ、ガチャ、という音に目が覚めた
スマホの画面を見ると3時が過ぎていた

眠たい身体を起こし
リビングへ向かうと
冷蔵庫を開けている亮平さんがいた



『おかえりなさい。何か作ろうか?』



「ただいま…、悪い、腹減って…」



『作るよ。お風呂、沸かすから入ってきたら?』



そう言いながら
追い炊きのボタンを押し
何を作ろうか冷蔵庫を確認すると



「ありがとう、助かるわ」



助かる、なんて変な言葉
仕事で疲れて帰ってきてるのに
何もしないなんて無理
仕事なんて嘘かもしれないと
一瞬でも思った自分が恥ずかしい

1日ぶりに見た亮平さんの顔は
疲れが滲み出ていて
ちょっぴり髭が生え始めていた
もし浮気しているなら
もっと身だしなみに気を使うだろう