いいって、
その言葉と同時に
亮平さんの手は私の肩を押し付け
運悪く転倒してしまった
倒れた私を見て冷静になったのか
ごめん、大丈夫か、と
私に駆け寄ってきた亮平さん
でも、私の中で何かが溢れてしまった
『なんで?どうして聞いてくれないの?』
『亮平さんの事が心配なのに、うるさいって何?』
『そんなに私が邪魔なら一緒に暮らさなきゃいいでしょ?』
『私がいなかったら、夜中コソコソ電話しなくてもいいしね』
言わないと決めた事が
スラスラと言葉に出てしまう
一つ出てしまうと、もう止められない
『私、知ってるんだから。お姉ちゃんが生きていた時、私に内緒でお姉ちゃんと二人で会っていたこと』
亮平さんがどんな顔をしていたかなんて知らない
でも、亮平さんはその後行ってしまった