「それは助かる」
そう言ってくれた亮平さんは
私に合鍵を渡してくれた
これから帰りが遅くなることが多くなる
それでも楓に会いたい
楓の許す限り
残りの2週間
ここで暮らさないか、と打診された
それは思ってもみない提案
断る理由もなく、快諾をした
その日の夜は
とても幸せな気分だった
亮平さんの体温が温かくて心地よくて
触れられただけで熱くなる
「楓、好きだよ」
何度もそう言葉にしては
優しい口づけをしてくれる
このままずっと…
そう願いたくなるくらい幸せな時間
『荷物を取りに帰ろうかな』
それは遅い朝食をとっていた時だった
私の時間が許す限りと
亮平さんは言ってくれたが
今からでも一緒に住みたい気持ちだった

