姉がいなくなったと連絡を受けて数日
私の生活はなんら変わりなく
もしかしたら姉が私に接触してくるかもしれないと、初めは警戒をしていた

でも、姉の姿や怪しい気配もない
安心してもいいのだろうか、と考えたが
油断は禁物だ




「なんだかんだ言って、楓のことを考えてくれてるんじゃねぇの?」



私もそう信じたい
けど、あの姉の顔を思い出すと
信じられない自分もいた



父からも何も連絡はない
もしかしたら帰ってきたのかもしれない
それならそれでいい
もう二度と実家へ帰ろうなんて思わないし
姉に会うこともないだろう

姉が望んでいるような私にはなりたくない
私は亮平さんと一緒にいたい