「何があった?」



コピー機の前で
コピーが終わるのをただボーッと
待っていた時に突然、声が飛んできた


振り返ると
会議室へと向かった亮平さんだった



「朝とずいぶん顔が違うぞ、何があった?」



小さなコピー室に
亮平さんと二人きり
逃げられるわけがない



『…夜、話すよ』




「楓」




珍しく引かない亮平さん
そして、とても心配そうな顔
夜まで我慢するつもりだったが
やはり亮平さんに頼ってしまう



『…今朝、姉から…メールがきたの』



それは婚約者の達彦と別れ
家を出てから
はじめて姉からのメールだった

昨日のこともあり
もしかしたら謝罪のメールかと思い
内容を確認した