里奈のおかげで熱も少し下がり
このまま順調に朝まで
身体を休めていたら大丈夫だろう
里奈は油断禁物、と言い
泊まり込むつもりだという
何とも頼もしい
明日は土曜日
仕事も休みだから
しっかり身体を休めよう
ピンポーン…
そろそろベットに入ろうかとしたときだった
インターホンが鳴り
私と里奈は顔を見合わせた
いやでも蘇るストーカー事件
里奈も同じことを思ったのか
先輩っ、と私に駆け寄ってきた
時計をみると
21時が過ぎていた
こんな時間に誰?
まさか、また田畑さんとか?
どうしようと、身体にチカラが入る
「楓、大丈夫か?」
玄関ドアを叩く音とともに
聞こえてきたのは亮平さんの声だった

