色々考えていたら
また頭が痛くなってきてしまい
今は何も考えず
体調だけ考えようと
スマホの電源を落とした
『…だめ、』
電源が落ちきるのを待たずに
瞼を閉じた
こんな時、誰かそばにいてほしい
それが亮平さんだったら
どんなにいいか…
でも、亮平さんは
私ではなく、彼女を選んだんだ
「ごめん」
あの日のこととリンクする
私よりお姉ちゃんを選んだ元婚約者
結局、亮平さんも同じだった…
「先輩、大丈夫ですよ」
その声に目を開けると
視界に里奈の姿があった
「起こしちゃいました?ごめんなさい。でも、起きたなら着替えましょうか?」
今にも泣きそうだった私は
ニコッと笑った里奈の顔にホッとした

