会社に連絡をしたら
亮平さんが出るかもしれない
今は亮平さんの声すら聞きたくなくて
里奈に連絡をし休む事を伝えた



「大丈夫ですか?やっぱり熱出ちゃいましたね。帰りに寄りますので水分欠かさずに寝ててください」



「楓先輩、安心して休んでてください。私、とっても怒ってますから」



昨日、里奈もあの場にいた
だから私がこうなるかもしれないと
予測していたのだろう
帰りに寄ると言ってくれたが
起き上がる気力さえなく
玄関の鍵を開けれる自信がない



「昨日、楓先輩を送り届けた時、間違えて鍵をポケットに入れちゃってました」



なんとも頼もしい後輩だ
よろしく、と伝えて
私はまた眠りにつくことにした