「いいなー、オフィスラブ」



その声に驚き
チケットを隠そうと
思わず書類を半分に折ってしまった

声の主は里奈
ニヤニヤしながら私を見ている
椅子まで持ってきて
私の隣にぴったりくっついてきた



「どうですか?部長とうまくやってます?」


そんな質問に笑ってしまう
里奈の心配そうな顔にキュン、としてしまった



『里奈、いつもありがとう。今のところは大丈夫』


「私の楓先輩を悲しませるようなことがあれば、部長を八つ裂きにしますので、ご安心を」


ニッコリ笑いながら
なぜかボールペンを握り一点を見つめている



『…里奈、ボールペンじゃ八つ裂きにはできないよ。でも、ありがとう』