幸「かわいーよな、あゆ。」
蓮「は?」

屋上に二人残った俺達はさくにもたれかかって喋り出した。

幸「いや、だからさ、可愛いよなって。ほんわかしてて、優しくてさ。」

蓮「お前好きなの?」
『え?好きじゃないけど。』

蓮が馬鹿じゃねぇのって顔でこっちを見てくる。

蓮「好きじゃねぇなら簡単に可愛いとか言わない方がいいんじゃねぇの。」

『え?そういうもん?』
蓮「当たり前だろ。じゃ、俺があいつのこと好きっていったらお前どう思うんだよ。」

『……は?』
蓮「お前のその気持ちちゃんと考えてみたらいいんじゃねぇの。俺もう戻るわ。」

『……おう。』

蓮が出ていった屋上で一人残された俺は、ずるずると滑り落ちるように座った。

……はっ……んだよこの気持ち…
……蓮が、あゆの事好きだって……考えたら、俺……んでこんなに苦しくなってんだよ……。